上咽頭は、鼻の奥からのどちんこの後方ののどの一番上に位置しています。
鼻から入ってきたウイルスや細菌、空気中の汚染物質を最初にキャッチする場所です。
免疫機能が集まっている部位であり、上咽頭で炎症が起こると様々な症状が引き起こされます。
・鼻水がのどに垂れ下がる
・ネバネバした痰がのどにへばりつく
・のどの違和感、つまり感
・慢性の咳
・頭痛、頭重感、肩こり、耳の痛み
・耳閉感
・浮動感、浮遊感、倦怠感
・IgA腎症、掌蹠膿疱症
上咽頭炎は、お薬による治療で治りきらない方が多く症状が慢性化し不快な症状が数ヶ月以上続く場合があります。
このように慢性化した上咽頭炎に対し、上咽頭擦過療法(EAT)、Bスポット療法と呼ばれるを直接する上咽頭に塗布する治療法が行われます。
上咽頭に塩化亜鉛というお薬を塗布して、粘膜や血管を引き締め、殺菌、炎症性物質の排出、迷走神経刺激による炎症抑制機能の増進をはかります。
10回程度の上咽頭擦過療法により症状が緩和する方が多くいらっしゃいます。
鼻とのどの2方向から上咽頭に薬剤を塗ります。
炎症を起こしている部分に直接薬を塗りますので、処置の際に出血や痛みを伴います。
当院では薬剤を確実に粘膜に塗るため、内視鏡を使用してを処置を行います。
処置後もヒリヒリかんがしばらく続きますが、徐々に治まり、その後は症状がスッキリしてきます。