>
耳の軟骨膜に細菌が感染し炎症がおこっている状態です 痛みや痒みが強く出ます。
また、耳介全体が熱を持ったり、赤くなったり、腫れたりして、膿が溜まることもあります。
軟骨膜炎が長引くと、軟骨自体が破壊され耳介が大きく変形することもあります。
原因としては「細菌感染」「外傷」「自己免疫疾患」などが挙げられます。
軟骨は血流が悪い組織であり、栄養分が届きにくく修復されづらく、いったん炎症をおこすと治療に難航する場合があります。
悪化すると軟骨が破壊されてしまいます。
細菌感染ではピアスでの外傷、虫刺されなどがきっかけとなります。
柔道やレスリングの選手など耳をこすることが多い人は、耳介に内出血ができてしまうことが多く、これに感染や炎症をおこし、耳介軟骨膜炎になります。
破壊が進むとカリフラワーのような形になります。
自己免疫疾患により、繰り返す耳介軟骨膜炎を生じることがあります。自己免疫疾患では、再発性多発性軟骨炎、多発血管性肉芽腫症などが原因として知られています。
原因によって治療法は変わります。細菌感染の場合には、排膿および抗生物質の投与が必要となります。
状況によりステロイドを併用します。
耳介血腫などが原因の場合には、急性期(遅くとも発症から2週間以内)は血腫がまだ固まっていないことが多く、注射器で内容液を除去し耳介を圧迫固定します。
慢性期になってしまうと、血腫は線維化していることが多く、内容物を容易に除去することはできません。
耳介の変形が激しい場合には形成外科で治療を行います。
自己免疫疾患による場合には、ステロイドや免疫抑制剤の使用が必要になります。